ユーザーデータを残したまま、Windows 10 / 11 を初期化(再インストール)する

ユーザーデータを残したまま、Windows 10 / 11 を初期化(再インストール)する

ユーザーデータを残したまま、Windows 10 / 11 を初期化(再インストール)する

ユーザーデータを残したまま、Windows 10 / 11 を初期化(再インストール)する

このページでは、“ 現在のユーザーデータを残したまま、Windows 10 / 11 を再インストールして初期化する ” 方法を紹介します。

個人用のデータを残したまま、Windows 10 / 11 を初期化(再インストール)する


Windows 10 / 11 には、Windows(というか、システムファイルやシステムフォルダ)をリセットして初期化する機能が付いています。

これは、メーカー製の PC に付いているリカバリーのような機能で、パソコンが不調になったり重くなったりした時に、Windows をリセットして購入時の状態に戻す... というような感じの機能になります。
(環境にもよるかもしれませんが、30 分 ~ 1 時間程度時間がかかります)

初期化にあたり、リカバリーディスクやインストールメディアを作成する必要はなく、「設定」アプリWindows 10 / 11 のブートメニューから直接実行することができます。
(逆に、インストールメディアから実行することはできない?ようでした)

また、初期化の際には、“ 個人用のデータ(ユーザーデータ)を残すのか、それとも、個人用のデータも含めてリセットするのか ” ということを選択できるようになっているため、できるだけ現在の環境を維持しつつ、Windows のみをリフレッシュすることが可能となっています。

“ なんとなくパソコンが調子悪いけど、Windows を再インストールしてイチから設定し直すのは面倒だ... ” という時などに便利です。

尚、個人用のデータとは主に以下のようなもので、これらを残しておくと、リセット後も比較的早く元の環境を復元することができます。

  • ユーザーアカウント情報
  • ユーザーフォルダ(「C:\Users\ユーザー名」)以下のファイル※1
  • ごみ箱の中身
1 「ダウンロード」「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャ」「ビデオ」「ミュージック」フォルダなど。
ユーザーフォルダ以下でも、デフォルトでは存在しないフォルダや、アプリの設定ファイル等が保存されている「C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming」内のファイルは削除されるので注意が必要。

一方、初期化に伴い削除されるのは次のようなもので、基本的には “ パソコンを購入した後にシステムに付け加えられた変更分 ” がリセットされることになります。

  • ユーザーがインストールしたアプリ
  • ユーザーがインストールしたドライバー
  • 関連付け情報
  • 「設定」アプリの設定内容
  • フォルダオプションの設定内容
  • 「%AppData%」フォルダ(「C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming」)内のファイル
  • ユーザーフォルダ以下にあるフォルダのうち、デフォルトでは存在しないフォルダ
  • タスクバーにピン留めしたアプリの情報
個人用データを保持する・しない に関わらず、パーティション構成やシステムドライブ( C ドライブ)以外のドライブ内のファイルは保持されます。

ちなみに、リセットの実行前には、初期化によって削除されるアプリの一覧を確認することもできたりします※2
(初期化の実行後に確認することもできる)

削除されるアプリの一覧
2 Windows のブートメニューから初期化を実行する場合は、この機能を利用することができない。
(初期化実行後は確認できる)


残しておきたいデータをバックアップする(必要な場合のみ)
  1. 個人用データを残すように選択しても、「%AppData%」フォルダ(「C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming」)内のアイテムや、自分でインストールしたサードパーティのアプリ等は削除されてしまうため、必要であれば事前に設定内容等をバックアップしておきます。
    操作は、各アプリのエクスポート機能等を使ってデータをバックアップしたり、「%AppData%」フォルダを開いて必要なファイルを手動でバックアップしたりする感じになります。
    各アプリのエクスポート機能等を使い、データをバックアップする
    「%AppData%」フォルダを開き、必要なファイルを手動でバックアップする
    この時、ファイルは「ドキュメント」フォルダや、C ドライブ以外のドライブ内に保存するとよいでしょう。
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ユーザーデータを残したまま、Windows 10 / 11 を初期化する
  1. スタートボタンをクリック → 「設定」ボタンをクリックするか、スタートボタンを右クリック → 「設定」を選択します。
    (ホットキー “ WinI ” を押しても OK)
    スタートボタンをクリック →「設定」ボタンをクリックする
    スタートボタンを右クリック → 「設定」を選択しても OK
    Windows が起動しない状態の時は、ブートメニュー内で「トラブルシューティング」を選択 →「この PC を初期状態に戻す」を選択してください。
    「トラブルシューティング」を選択する
    「この PC を初期状態に戻す」を選択ボタンをクリックする
  2. 「設定」アプリが立ち上がります。
    Windows 10 を使用している場合は、「更新とセキュリティ」を選択 → 左メニュー内にある「回復」を選択します。
    「更新とセキュリティ」を選択する
    左メニュー内にある「回復」を選択する
    Windows 11 を使用している場合は、左メニュー内の「Windows Update」をクリック → 画面右側にある「詳細オプション」を選択し、次に表示された画面で「回復」を選択します。
    左メニュー内の「Windows Update」を選択 → 画面右側にある「詳細オプション」を選択する
    「回復」を選択する
  3. 「回復」という画面が表示されます。
    「この PC を初期状態に戻す」欄にある「開始する」ボタンをクリックする
    Windows 10 を使用している場合は、右上の「この PC を初期状態に戻す」欄にある「開始する」ボタンをクリックします。
    Windows 11 を使用している場合は、「この PC をリセット」内にある「PC をリセットする」ボタンをクリックします。
    「PC をリセットする」ボタンをクリックする
  4. 「この PC をリセットする」という画面が表示されます。
    この PC をリセットする
    ユーザーデータを残しつつ Windows をリセットしたい時は、「個人用ファイルを保持する」を選択します。
    ユーザーデータも含めて初期化を行いたい時は、「すべて削除する」を選択します。

    ちなみに、ブートメニューから操作を行っている場合は、表記がやや異なります。
    この PC を初期状態に戻す
    パソコンを複数人(複数のアカウント)で使用している場合、初期化を行うユーザーの選択画面が表示されますが、初期化自体はすべてのユーザーに影響するので注意が必要です。
    初期化を実行するアカウントを選択する
    選択したアカウントのパスワードを入力する
  5. Windows 10 May 2020 Update 以降を使用している場合、「Windows を再インストールする方法を選択します」という画面が表示されるので、
    • クラウドからダウンロード
    • ローカル再インストール
    のどちらかを選択します。
    Windows を再インストールする方法を選択します
    どちらを選択しても OK ですが、基本的にはローカル再インストールの方が早く初期化を実行できると思います。
    ローカル再インストールでエラーが生じる時などは、クラウドからダウンロードするとよいでしょう。
  6. 「追加の設定」という画面が表示されます。
    追加の設定
    ここはそのまま「次へ」ボタンをクリックします。

    余談ですが、ブートメニューから操作を行っている場合で、個人用データを残さず「すべて削除する」ようにしていた場合、削除の実行を行うドライブを選択することができたりします。
    「すべて削除する」ようにしていた場合、削除の実行を行うドライブを選択することもできる
    加えて、削除するファイルを復元できないように抹消することも可能となっています。
    「すべて削除する」ようにしていた場合、ドライブのクリーンアップを実行することも可能
  7. 最後に、「この PC をリセットする準備ができました」という画面が表示されます。
    この PC をリセットする準備ができました
    ここで、実行される処理の内容を確認してから「リセット」ボタンをクリックします。
    この時、「削除されるアプリを表示します」というリンクをクリックすることにより、初期化と同時に削除されるアプリの一覧を確認することもできたりします※3
    (初期化実行後、アプリの一覧は HTML ファイルとしてデスクトップ上に出力される)
    削除されるアプリの一覧
    3 個人用データを残さず初期化を実行する場合、また、ブートメニューから操作を行っている場合、ここで削除されるアプリを確認することはできない。
    個人用データを残さず初期化を実行する場合、削除されるアプリを確認することはできない
    個人用データを残さず初期化を実行する場合、削除されるアプリを確認することはできない
  8. Windows の初期化処理が実行されるので、しばらく待ちます。
    リセットの準備中...
    途中画面は色々と切り替わっていきますが、特に必要な操作はありません。
    この PC を初期状態に戻しています...
    Windows をインストールしています...
  9. 初期化が完了すると、ロック画面が表示されます※4
    初期化が完了すると、ロック画面が表示される
    4 個人用データを残さず初期化を実行した場合、セットアップ画面が表示される。
    個人用データを残さず初期化を実行した場合、セットアップ画面が表示される

    初期化自体はこれにて完了ですが、引き続き更新プログラムのインストール処理が残っているので、そのままサインインを行っておくとよいでしょう。
    (サインインを行うと、自動的に更新プログラムのインストールが開始されます)
    PC の更新プログラムがあります
    これには数分かかることがあります
    これらの更新プログラムは、オンライン時のユーザーの保護に役立ちます
  10. 更新プログラムのインストールが完了すると、デスクトップが表示されます。
    更新プログラムのインストールが完了すると、自動的にデスクトップが表示される
    個人用のデータを残すようにしていた場合、デスクトップ上に「削除されたアプリ」という HTML ファイルが作成されているので、この HTML ファイルを見ながら復旧作業を行うとよいでしょう。
    (一部のアプリは、名前の部分が公式ページへのリンクになっています)
    デスクトップ上に、「削除されたアプリ」という HTML ファイルが作成されている
    更新プログラムのインストールが完了すると、自動的にデスクトップが表示される
    Windows Package Manager」の GUI である「winstall」を利用することで、複数のアプリケーションを一括インストールすることもできたりします。


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